DX推進2026.03.09

中小企業のSaaS管理入門|ツール乱立を防ぐ選定・運用のコツ

中小企業のSaaS管理入門|ツール乱立を防ぐ選定・運用のコツ

「気づいたら社内で20個以上のSaaSツールを契約していた」「似たようなツールが複数の部署で使われている」。こうした状況に心当たりはありませんか?

SaaSの普及により業務効率化が進む一方で、ツールの乱立が新たな課題となっています。本記事では、中小企業がSaaSを効果的に管理するための選定基準と運用のコツを解説します。

SaaS乱立が引き起こす3つの問題

問題1:コストの膨張

個々のSaaSは月額数千円でも、積み重なると大きな固定費になります。使われていないアカウントや重複するツールの料金が毎月引き落とされている状態は、いわば「デジタルの無駄遣い」です。

問題2:情報の分断

チームAはSlack、チームBはTeams、チームCはLINE WORKSを使っている。こうした状態では、情報がツールごとにサイロ化し、全社的な共有が困難になります。

問題3:セキュリティリスク

管理されていないSaaSは、セキュリティの盲点になります。退職者のアカウントが削除されずに放置されたり、機密情報が個人のアカウントに保存されたりするリスクがあります。

SaaS選定の5つの基準

新しいSaaSを導入する際は、以下の5つの基準で評価しましょう。

  1. 既存ツールとの重複がないか:導入済みのツールで代替できないか、まず確認する
  2. 連携性:既存のツールとAPI連携やデータ連携ができるか
  3. コストパフォーマンス:1ユーザーあたりのコストと、得られる効果のバランス
  4. 学習コスト:社員が使いこなすまでにかかる時間と教育コスト
  5. セキュリティ:二要素認証、データ暗号化、アクセス権限管理などの基本機能

SaaS管理台帳を作る

まずは現在契約しているSaaSの全体像を把握することから始めましょう。以下の情報を一覧にまとめた「SaaS管理台帳」を作成します。

  • ツール名
  • 利用目的・用途
  • 契約プラン・月額費用
  • 契約者(担当部署・担当者)
  • 利用人数(アカウント数)
  • 契約更新日
  • 代替ツールの有無

Excelやスプレッドシートで十分です。半年に一度は見直しを行い、不要なツールの解約を検討しましょう。

運用ルールを整備する

SaaSの乱立を防ぐためには、導入と管理のルールを事前に整備しておくことが重要です。

導入ルール

  • 新規SaaSの導入は、事前に管理者(情シス担当や経営者)の承認を得る
  • 無料トライアル中でも、利用開始前に報告する
  • 個人のクレジットカードでの契約は禁止する

アカウント管理ルール

  • 入社時:必要なSaaSのアカウントをまとめて発行する(チェックリスト化)
  • 退職時:全SaaSのアカウントを即日無効化する(チェックリスト化)
  • 四半期ごと:未使用アカウントの棚卸しを行う

ツール統合のすすめ

複数のツールを1つのプラットフォームに統合することで、コスト削減と情報の一元管理を同時に実現できます。

  • コミュニケーション+ドキュメント+ビデオ会議:Lark、Microsoft 365、Google Workspace等のスイート製品に統合
  • プロジェクト管理+タスク管理:Notion、Asana、Monday.com等で集約
  • 会計+請求+経費:freee、マネーフォワード等で一元管理

統合先のプラットフォームを選ぶ際は、自社の業務フローに最もフィットするものを選ぶことが大切です。

まとめ

SaaSの乱立は、コスト・情報分断・セキュリティの3つの問題を引き起こします。まずは管理台帳で現状を可視化し、導入・アカウント管理のルールを整備しましょう。その上で、ツールの統合を段階的に進めることが、効率的なSaaS管理への近道です。

「おいで安」では、中小企業のデジタル環境整備を低コストでご支援しています。SaaS活用やWebサイトの見直しなど、お気軽にご相談ください。

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