採用も経理もAIに任せる時代──社員10人以下の会社こそBPaaS・RPaaSを選ぶべき理由
「社長が営業もして、総務もして、採用面接もする」――社員10人以下の会社では、これが当たり前の光景です。一人ひとりが複数の役割を兼務し、朝は営業資料を作り、昼は請求書を処理し、夕方は応募者と面接する。いわば全員が「何でも屋」。
しかし、経営者や社員が何でも屋になっている状態は、成長の最大のボトルネックでもあります。目の前の作業に追われて「攻めの仕事」ができない。新しい取引先の開拓も、新規事業のアイデアも、考える時間すらない。
では、人を増やさずにこの問題を解決する方法はないのか。答えは「ある」。BPaaS(業務代行・自動化)とRPaaS(AI採用代行)という選択肢です。本記事では、少人数の会社がこれらのサービスを活用すべき理由と、その具体的なメリットを解説します。
社員10人以下の会社が抱える「何でも屋」問題
中小企業庁の調査によれば、日本の企業の約9割が従業員20人以下の小規模事業者です。そして、こうした小規模企業に共通する構造的な課題が、「一人あたりの業務範囲が広すぎる」という問題です。
営業担当が見積書も作り、請求書も発行し、クレーム対応もする。経理は月末に仕訳や振込で手一杯になり、本来やるべき経営分析やキャッシュフローの見通しまで手が回らない。採用活動に至っては「やりたいけど時間がない」が実態で、求人票を出しっぱなしにしたまま何ヶ月も放置、というケースも珍しくありません。
結果として何が起きるか。全員が「目の前の作業」をこなすだけで精一杯になり、会社を成長させるための「攻めの仕事」に誰も手を付けられないのです。新規開拓も、業務改善も、採用強化も、「余裕ができたらやろう」のまま後回しにされ続けます。しかし、少人数の会社に「余裕」が自然に生まれることは、ほぼありません。
この構造を変えるためには、「やらなくていい業務」を外に出すという発想の転換が必要です。
BPaaS(業務代行・自動化)で「ノンコア業務」を手放す
BPaaSとは何か
BPaaSとは「Business Process as a Service」の略で、業務プロセスそのものをサービスとして外部に委託する仕組みです。単なる外注や人材派遣とは異なり、AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用したプロセスの自動化が含まれる点が特徴です。
従来の「外注」は、人手を借りるだけでした。BPaaSは、業務のやり方そのものを最適化・自動化した上で運用を引き受けるため、コストパフォーマンスが根本的に異なります。また、自社でシステムを構築する必要がなく、サービスとして利用を開始できるため、導入のハードルが低いのも大きな利点です。
中小企業が委託しやすい業務
BPaaSで外部に任せられる業務は多岐にわたりますが、特に中小企業で効果が大きい領域は以下の通りです。
- 請求書・見積書の発行・管理:定型的な書類作成はAIと自動化の得意分野
- 勤怠管理・給与計算:毎月の繰り返し業務を正確かつ自動で処理
- 問い合わせ対応:FAQのチャットボット化で24時間対応を実現
- データ入力・集計・レポート作成:手作業の転記やExcel集計から解放
- SNS運用・Web更新:投稿スケジュール管理と定型更新を自動化
これらは、いずれも「やらなければいけないが、社長や主力メンバーがやるべき仕事ではない」業務です。こうしたノンコア業務を外に出すことで、限られた人材をコア業務に集中させることができます。
BPaaSを導入するメリット
BPaaS導入の最大のメリットは、固定人件費を変動費に変えられる点です。新たに社員を1人雇えば、給与・社会保険料・福利厚生費で年間数百万円の固定費が発生します。一方、BPaaSは利用した分だけのコストで済むため、少人数の会社でも無理なく導入できます。
もう一つの大きなメリットは、属人化の解消です。「あの人がいないとわからない」「あの人が辞めたら回らない」という状態は、小さな会社にとって致命的なリスクです。業務プロセスをBPaaSに移行することで、特定の個人に依存しない運用体制を作ることができます。
結果として、既存の社員が本来やるべきコア業務――営業、企画、顧客対応、新規事業開発――に集中できる環境が整います。
RPaaS(AI採用代行)で「採用業務」をまるごと任せる
中小企業の採用は「やり方」以前に「時間がない」
少人数の会社において、採用活動は特に後回しにされがちな領域です。求人票の作成、スカウトメールの送信、書類選考、面接日程の調整、候補者へのフィードバック……。これだけのタスクを、本業の合間に片手間でやるのは現実的に厳しいと言わざるを得ません。
その結果どうなるか。「いい人が来ない」のではなく、「いい人に自社の存在が届いていない」という状態が生まれます。採用活動に十分な時間とリソースを投入できないがゆえに、本来出会えるはずの人材との接点を逃しているのです。
RPaaSの特徴
RPaaS(Recruiting Process as a Service)は、採用業務の計画立案から母集団形成、選考プロセスの管理までを、AIと専門チームが一気通貫で代行するサービスです。
具体的には、生成AIを活用した求人票の自動生成、候補者データベースからのスクリーニング、スカウトメールの最適化、面接日程の自動調整などが含まれます。企業の採用担当者は、「最終面接だけ」に集中すればよく、それ以外の煩雑な工程はすべてRPaaSに任せることができます。
これにより、採用専任者がいない小規模企業でも、大企業と同等の採用プロセスを低コストで実現できるようになります。
「10人の会社」が「30人分の仕事」をする方法
BPaaSとRPaaSを組み合わせることで、何が変わるのか。端的に言えば、バックオフィスと採用にかかっていた工数を大幅に削減し、浮いたリソースを「稼ぐ仕事」に集中投入できるようになります。
たとえば、これまで社長が毎月10時間かけていた経理業務をBPaaSに移行すれば、その10時間を新規顧客の開拓に充てられます。総務が半日かけていた勤怠集計が自動化されれば、その時間を業務改善の検討に使えます。採用業務をRPaaSに任せれば、面接以外のすべての工程から解放され、「この候補者と一緒に働きたいかどうか」という最も重要な判断だけに集中できます。
「人を増やさず、やれることを増やす」――これこそが、少数精鋭の真の姿です。そして、事業が拡大して人を増やすフェーズが来たときにも、RPaaSによって効率的かつスピーディに採用活動を進めることができます。
まとめ:「小さい会社」の強みを最大化する
社員10人以下であることは「弱み」ではありません。意思決定が速く、方向転換が柔軟で、全員の顔が見える――それは「身軽さ」という大きな強みです。
しかし、その強みを活かすには条件があります。ノンコア業務に時間を奪われないことです。請求書の処理や勤怠集計、求人票の作成に追われていては、身軽さどころか、身動きが取れなくなります。
BPaaSとRPaaSは、「大企業のためのサービス」ではありません。むしろ、少人数の会社にこそ最適なサービスです。大企業には専門部署がありますが、小さな会社にはない。だからこそ、その専門機能を「サービスとして使う」ことに大きな意味があります。
まずは、「今、最も時間を取られている業務」を1つ選んでみてください。それが経理なのか、採用なのか、問い合わせ対応なのか。その1つを外部に任せるだけで、驚くほど時間の使い方が変わります。
その一歩が、少人数でも成長し続ける組織の土台になります。
Sei San Seiでは、中小企業のバックオフィス業務を丸ごと引き受けるBPaaS(業務代行・自動化)と、採用業務をAI+専門チームで代行するRPaaS(AI採用代行)を提供しています。「まず何から始めればいいかわからない」という方も、お気軽にご相談ください。